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クラウド環境の最適化に挑む──既存AWS環境への「あとから支援」という新しい形

アスザック株式会社 アルミ事業部 営業・購買管理チーム リーダー 関口竜治様
アスザック株式会社 アルミ事業部では、オンプレミスからAWSへの移行後、運用コストの増加という課題に直面していました。JOPSは、既存環境に対する設定見直しという新しい支援スタイルで、コスト最適化と運用改善をサポート。短期間で成果を実感するプロジェクトとなりました。
このプロジェクトを牽引したのが、アルミ事業部 営業・購買管理チームの関口竜治様。
どのように課題を捉え、改善に取り組んだのか。そのプロセスで得られた気づきや、今後の展望についてお話を伺いました。
クライアント情報:
アスザック株式会社
アルミ事業部 営業・購買管理チーム
リーダー 関口竜治様
課題:
- オンプレミスからAWSへの移行後、運用コストが想定以上に増加
- 社内にAWSの専門知識がなく、設定の最適化が難しかった
- 海外拠点との時差や夜間バッチ処理など、稼働時間調整の難しさ
効果:
- 稼働時間の見直しと設定最適化により、約2〜3割のコスト削減を実現
- AWS Savings Plans の導入で、継続的なコスト最適化が可能に
- ログ収集やリソースチェックなど、運用面の改善と安心感を獲得
目次:
お客様インタビュー:
背景:AWS移行後の課題と、JOPSへの相談に至るまで

アスザック株式会社 アルミ事業部 営業・購買管理チーム リーダー 関口竜治様
以前からファインセラミックス事業部ではJOPSさんとお付き合いがありました。
一方、私が所属するアルミ事業部では、サーバーの保守契約が切れるタイミングでオンプレ環境からAWSへの移行を決断しました。事業部ごとにシステムのニーズが異なる中、小規模なアルミ事業部にとっては、クラウドのほうが合理的だと判断したためです。移行自体は完了したものの、運用費が想定以上に増加し、社内にAWSの専門知識を持つ人材が限られていたため、設定の最適化が難しい状況でした。
ちょうどその頃、JOPSの営業さんからお声がけをいただき、初回の訪問時に相談させていただいたことで、「何ができるか」「コストを下げる方法はあるか」といった具体的なアドバイスをもらい、支援の方向性が見えてきました。
その後、契約前にヒアリングを受け、設定内容を見せたうえで概算を提示してもらい、「これくらいコストカットできます」と明確な見通しを得られました。3月に相談、4月にヒアリング、5月からプロジェクトがスタート。毎週設定を見直しながら改善を進める、というスピード感のある展開となりました。
構築:運用課題に向き合い、設定を一つずつ見直す

アスザック株式会社 アルミ事業部 営業・購買管理チーム リーダー 関口竜治様

アスザック株式会社 アルミ事業部 営業・購買管理チーム リーダー 関口竜治様
最初に取り組んだのは、稼働時間の見直しでした。基幹システムだったので調整は難しく、海外拠点からのアクセスも考慮して、停止時間を慎重に検討しました。夜間バッチの影響も踏まえ、ベトナム拠点の利用状況に合わせて、影響の少ないタイミングを選びました。
その後、JOPSさんから提案された Savings Plans(※) を導入しました。契約面での割引も含めて検討した結果、6月末に設定変更を実施しました。
※筆者注:Savings Plansは、AWSが提供するコスト最適化の仕組みで、一定期間(通常は1年または3年)にわたって使用量をコミットすることで、オンデマンド料金よりも割安な価格でサービスを利用できる制度です。ComputeタイプとEC2インスタンスタイプの2種類があり、柔軟性と割引率のバランスを見ながら選択できます。
加えて、ログの自動収集機能やサーバースペックの最適化など、複数の設定を提案してもらいました。CPUやメモリのリソースもチェックしてもらい、契約プランが妥当であることを確認できました。専門的な視点で見てもらえたことで、今後の拡張にも自信が持てました。
5月は毎週1時間ほどの打ち合わせを行い、画面共有しながら設定を見直しました。事前に資料をもらい、当日はそれを見ながら操作する流れです。JOPSさんに直接操作してもらう方法もありましたが、コストや契約の手間を考慮し、手順書をもらって自分で対応する形にしました。
当初は「1〜2回聞けば十分かな」と思っていましたが、結果的に5月いっぱい毎週対応し、6月は予備回として余裕を持って進めました。Savings Plans の設定変更時には不明なメッセージが出たので、すぐに相談できたのも助かりました。年間稼働時間の契約など、専門的な設定は自分一人では難しかったと思います。
導入:設定見直しによるコスト削減と運用改善の実感

アスザック株式会社 アルミ事業部 営業・購買管理チーム リーダー 関口竜治様
コストは、当初の想定よりも削減できていると感じています。Savings Plans を導入する前から、すでに約2割の削減効果がありました。実際に社内で試してみた段階でも「このくらい減るなら十分」と思える結果が出ていて、導入前から手応えはありました。
6月後半に年間稼働時間ベースの Savings Plans を設定したばかりなので、まだ1か月経っていませんが、契約内容としては「年間何時間」という前提で数値を入力する必要があり、個人ではなかなか対応が難しい設定でした。JOPSさんにサポートしてもらえたことで、安心して進めることができました。このプランによって、合計で3割程度の削減が見込めると思います。
私はクラウドエンジニアではないので、AWSの専門用語や設定の細かい部分は正直難しいところもありましたが、JOPSさんの説明はわかりやすく、都度確認しながら進められました。実際に「このくらい減るなら大丈夫」と思える水準で、社内でも納得感がありました。
コスト削減のために設定の見直しをJOPSさんに依頼する際、発注費用がどこでペイするかは社内でも気になるポイントでした。ただ、今回の取り組みでは、1年ほどで十分に回収できる見込みが立っていて、費用対効果の面でも納得できる結果になりそうです。
今後の展望:社内運用の統一と、支援への期待
これまではSlackやSkype、Zoomなど、部門や個人によって利用するツールが異なっており、情報共有のスタイルにもばらつきがありました。今年からは Microsoft 365 を全社的に導入し、運用まわりをTeams中心に統一していく方針です。現在は、どの機能を活用していくかを検討している段階で、PlannerやAI機能(Copilot)などを積極的に活用していく予定です。
JOPSさんへの印象としては、初期の見積もり段階から、作業内容や支援範囲について丁寧にすり合わせを行っていただき、結果的に私たちの予算に合うかたちで柔軟に対応していただけた点が印象的でした。価格面だけでなく、支援の質や対応の丁寧さにも満足しています。
JOPSスタッフ一同より:
今回の取り組みは、JOPSにとっても新しいチャレンジでした。
これまで当社は、クラウドネイティブな基幹システムの開発や、既存システムのクラウドリフト(移行)を中心に支援してきましたが、今回はすでに稼働しているAWS環境に対して、設定の見直しを行うという、これまでとは異なるアプローチでした。
こうした「あとから支援」を通じて、セキュリティツールの導入やAWS設定の最適化といった、導入後の運用フェーズにおけるサポートの価値を改めて実感しています。
「導入して終わり」ではなく、継続的に寄り添いながら改善を支援する──そんなスタイルへの評価が広がってきていることを、私たち自身も手応えとして感じています。
今後も長くお付き合いできるよう、このご縁を大切にしていきたいと思っています。
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