【社長ブログ】産学連携クロスオーバーシステム Ocket がもたらすもの
JOPS社長ブログ
cooperated by several associates
第3話 実現した「食と栄養」セミナー・・・「You are what you eat.」再登場 (3回連載)
第2回 産学連携クロスオーバーシステム Ocket がもたらすもの
Ocket のチャット機能は、「関心あり」と表明した大学に対し、企業側から使い始めることができます。そして、企業側では最大 10 人まで、大学側ではすべての教職員がチャットを利用できるような設計になっています。JOPSの担当者は、すぐにチャットを開始して、関心表明に対する御礼とセミナー開催に向けての話し合いを歓迎する意向を発信しました。すると、大学側からは「私は事務担当なので、担当教員が直接チャットを使用できるようにしておきますから、明日以降、連絡が届くと思います」との返信がすぐに帰ってきました。

Ocketによる案件成立までの流れ
翌日、JOPS 社内では上記のやりとりが共有され、「架空事例集に書いたような展開だな」、「想定通りに動いている」、「担当の先生がやってみようと思ってくださるといいね」など、満足と期待の入り交じった会話がありました。そのまた翌日には別大学からも「関心あり」が届き、「複数大学からの関心表明も期待できる、とシステムの特長で謳ってきた想定通りだ」と好調な滑り出しにさらに満足感が増しました。一方で、2大学からは「関心無し」が届き「分野的に対応不能」との理由が示され、それも想定の範囲内だと社内では納得していました。
今ほど「架空事例集」と書きましたが、それはシステム運用開始後の 10 月頃に準備した案内冊子(紙媒体とOcket ポータル上の電子媒体の両方があります)のことです。冊子を準備したのは、「実績があるのか」(リリースしたばかりのシステムで実績があろうはずもありません)、「どのような案件が対象なのか」との質問に応えるためです。
私と総務スタッフとで「Ocket で自ら出してみたい課題、あるいは自分の過去の仕事を振り返って、Ocket があったなら大学の先生に打診してみたであろう課題」を考えて作り、チャットでは少し遊び心も出してみました。回転機の縮小モデル試験についての課題で、怪獣映画の特撮を例にコメントを出す「円谷教授」、マーケティングや企業経営に関する課題では「小虎(コトラー)教授」、生物分野の課題では「陽老武志教授」など案件内容に関連付けた登場人物の名前を付けておいたのです。
一方で、架空事例とは言え、あまり無責任なことはできないと思い、Ocket に参加頂いた大学等の先生方に恐る恐る「このような冊子を作成したのですが、実際にこのような課題が出たら関心表明をしていただけるでしょうか」とお願いしてみました。嬉しいことに 13 人の教職員の方々が協力してくださり、案件ごとに 2~9 人の方々から関心を示して頂くことができたのです。その結果をもとに、冊子には「大学教職員 13 人中、○人が「関心あり」と回答しました」との記載を加え、架空事例ではあるものの、現実味のある内容であることをアピールできるようになりました。
(画像をクリックすると、Ocketの利用案内がダウンロードできます)
こうした先生方の協力を皆さんはどう思われますか?私は、大学側の「産学連携を推進したい。企業に知見を提供したい」という姿勢が本物である証拠だと思っています。大学では「研究」と「教育」が車の両輪と言われているそうですが、研究分野でホームラン級の案件を提案することはそう簡単にはできなくても、基礎的な教育を企業向けにカスタマイズして実施してもらいたいというようなニーズ、あるいは企業内の改善活動発表会などで大学の先生に審査員をしていただきたい、というような要望は結構あるのではないかと思うのです。「えっ?そんなことを大学がしてくれるの?」と思う人は多いと思いますが、打診してみないことにはわかりません。熱心な思いが伝わるような提案内容を打ち込めば、きっと関心を示して下さる先生がいるように思います。
現在、Ocket は 3000 人の先生方とつながる能力を持っています。システムの認知度が上がり、「社内だけの知恵ではここまでか。ちょっと大学の先生にお知恵拝借の打診を Ocket でしてみよう」というようなやりとりが自然にできるようになれば、企業と大学の距離感がぐっと縮まり、地域経済の活性化につながっていくと思うのです。
(第3回に続きます)