【社長ブログ】「高校」というノスタルジックなキーワード
JOPS社長ブログ
cooperated by several associates
第6話 大学時代に落ちこぼれだった私が『もっと早く読んでいればなぁ』と思う本
第2回 「高校」というノスタルジックなキーワード
長沼氏によればある時、非常に優秀だった友人に「実はローテーション(第1回で「rot」と記号で書きました)の意味と言うのが今ごろようやくわかったよ」と言ったところ、その友人は「ちょっちょっちょっと、ローテーションって本当は一体どういう意味なの?」と聞いたとのことです。そして、長沼氏は何人かとの類似の会話を経て、ローテーションについては相当優秀な人でも明確なイメージを描いていないことや、だれもが、理解していないのは自分だけで周囲は皆、理解しているだろう、と思い込んでいること、目につく限りの教科書などはイメージの描きにくい説明をしていること、の3つに気がついたとのことで、それが著作を書く動機となり、自費出版の本を世に出したとのことでした。学生時代に落ちこぼれだった私が「理解していないのは自分だけ」と思っていたのは言うまでもありません。(笑)
なお、氏の書かれた「明確なイメージ」をここで掲載すると、著作権の侵害になりますので、知りたい方は本をお求めください。
さて、私はブルーバックスで普及版となった長沼氏の本を手にして、rot(回転)の意味を初めて理解できた気になり、また、恥ずかしながら「モーメントはベクトルである」ということも付随的に、40才を過ぎてはじめて理解でき、学生時代からの長年にわたる未修得事項のひとつを修得できた気になりました。そして、それを機に、ブルーバックスの他の本へも興味が出てきました。
実は、学生時代からブルーバックスを知ってはいましたが、ダレル・ハフの「統計でウソをつく法」を1冊読んだぐらいで、むしろカッパブックスのほうが身近に感じられ、法律系の雑学書など、工学以外の新書版の本を適当に選んで読み、ブルーバックスは自分にとってはレベルが高いシリーズだと思っていました。
しかし、40才を過ぎた段階でのブルーバックスとの再会は、私に「一度挫折したがかつては得意だったジャンル」を「趣味半分、実益半分で読もう」と言う気にさせ、特に「高校数学でわかる○○」シリーズには非常に魅せられ、ほとんど全部を購入、通読しました。その他ブルーバックスを中心にして購入した新書版の本は写真の通りです。この他、図書館で借りて読んだものも相当数あるので、学生時代の挫折による遅れは取り返したかもしれない、と思っています。

ブルーバックスほか新書
写真のように自分で購入した本については、☆は「一応通読」、★は「かなり理解」というマーキングをするのが子供っぽいのですが、これも「可視化」のひとつとして、仕事の中でもこうした区分を自分なりに使っています。
さて、写真の中にはもうひとつ「高校」のキーワードのついた4冊シリーズ「新しい高校〇〇の教科書」があります。これにも私は魅せられました。得意だった物理・化学でも、消化不良の項目は多く、生物、地学に至っては、「理系の人間」だというには恥ずかしい修得度のものが多かったからです。一例を挙げると、図のような「大潮」の絵はよく見るのですが、この図で地球の海水の右側が何故膨らんでいるのか、どう考えても左側によるべきではないか、などと思っていたのです。

大潮
いずれにしても、消化不良、未修得事項がこのシリーズでかなり克服できたことは確かで、私はこれらブルーバックスの、特に「高校」のキーワードのついたものには魅せられ、大学時代にこうした本があったら学生生活はかなり違ったものになったのではないかと思うのです。
(第3回に続きます)