【社長ブログ】認知度拡大への道は遠いが、先達はもっと苦労してきた…
JOPS社長ブログ
cooperated by several associates
第10話 Ocket再々登場
第2回 認知度拡大への道は遠いが、先達はもっと苦労してきた…
中尾先生は3人の主・パネリストの発表に対して、賛辞を送られるとともに、さらなる発展のためのアドバイスもされました。そして、モデレーターの井熊氏から「電力の役員経験があり、かつ、卒業後に別会社に移って新事業の立ち上げを経験した稀有な存在」と紹介されて、私のプレゼンが始まりました。
前回紹介した2枚のスライドの一つ目では、情報の世界でおなじみの「デッドロック」現象が発生したことを紹介し、企業側団体と大学側が同じように「相手団体側の参加状況が不確かな中で簡単には参加できない」と言って交渉が滞ったことをリアルに述べました。そして、状況打開のための超低価格設定、すなわち開発費の回収を期待しない「社会貢献事業としての位置づけ」という舞台裏を披露したわけです。

北陸イノベーションサミット スライド1
次のスライドでは、「新システムなので、実績を問われてもあるはずもございません。そこで、『過去に自分自身で経験した課題に対し、もしその時にOcketがあったなら発信しただろうと思われる架空事例』を作ってみたのです。これは先の中尾先生がおっしゃった『架空の話も大切』というお話にも通じるものがある、と思っております」と紹介したわけです。これには中尾先生にも微笑んでいただくことができました。

北陸イノベーションサミット スライド2
そして、現在の普及状態が少しずつ伸びているとはいえ、まだまだであることを正直に述べた上で、「先の3人のみなさんのすばらしい成果を聞きましたが、いくら良いものを作っても、それを広く認知してもらうことはそう簡単にはいかないと思います。どのようになさったのか、ぜひ私に教えていただきたい。皆さんの爪の垢を煎じて飲まなければ、と思っています」と、しめくくりました。
モデレーターの井熊氏は、私のコメントを引き継いで、3人の主・パネリストに普及までの道筋をたずねられると、「プレスリリースした途端、会社ホームページに否定的なコメント多発で困った」、「100人集まるイベントで登壇したら全員が反対意見の人達だった」、「外部に説明した回数は100回を優に超える」、「初回ユーザからの要望がやってもやっても終わらない」、「収益ゼロの局面もあった」など、私のこれまでの経験とは二桁以上の差があるレベル感で、大いに勇気づけられました。
ディスカッションの終わりに、各パネリストが今後の意気込みについてコメントを促されました。私の直前の近藤社長は、「自動車部品のリサイクルは世界の環境改善につながると考えている」旨を堂々と述べられ、その若い迫力に、普段はOcketのプレゼンの場で控えめに話をする私は触発されました。そして、「Ocketは経産省から『地域未来牽引企業』に選定されているJOPSにとって地域経済の発展に資する社会貢献事業であるとともに、産学連携の取組に従来欠けていた部分をデジタルの力で補うモデルを提供する、富山県初のDX認定企業に相応しいシステムだと考えています。是非とも普及させたいと思います。」とコメントしました。

北陸イノベーションサミット 会場風景
パネルディスカッションの後は交流会が開催され、名刺交換をしながらOcketの補足紹介をさせて頂くことができ、主催者関連の官公庁の皆様はもちろん、会場が金沢ということもあり、製造業だけでなく、銀行、証券など金融系、そして弁護士事務所の方など、様々な参加者との交流をもつことができました。中には「Ocket普及のために自社の同業ネットワークも使って協力を考えてみたい」との有難い申し出もありました。年末のあわただしい時のイベントではありましたが、来年も引き続き頑張ろうと決意を新たにした次第です。
以上、イベントの報告が終ったところで、本ブログはしばらく年末年始のお休みに入ります。また、年明け後にこのサイトでお会いしましょう。皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さい。
(第10話 おわり)