実績紹介
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ASTERIA WarpとTableauで実現するデータ分析
鹿島建設様における、データの可視化とデータ活用の課題に取り組んだ事例をご紹介します。ASTERIA Warp と Tableauを使用して、分析基盤の構築を柔軟に検討するアプローチを試みました。
クライアント情報
- クライアント:鹿島建設株式会社様
- 土木設計本部 解析技術部
- 構造解析グループ 兼 土木情報チーム 技術主任
- 山口 麗華 様
- エリア:東京
- 期間:2年間
課題
- ビッグデータの可視化がこれまで行われておらず、データの活用が限定的であった
- データが現場ごとに分散して管理されており、一元管理が困難であった
- リアルタイムモニタリングデータが取得されていたが、その活用が十分ではなかった
効果
- 新システムによりデータの一元管理とデータ活用の道が拓けた
- ビッグデータの可視化により、他の工種へのシステム展開の見通しが立った
- 蓄積データを傾向管理やトラブル原因検証に活用することで、データの価値が向上した
【背景】進化する計測技術と蓄積データの価値
— 当社に依頼した経緯を教えて下さい。
ここ最近は、工事機器の計測技術が進歩して膨大なデータが蓄積されるようになってきましたが、そのデータの活用方法には課題がありました。特に、データの可視化と分析のニーズが高まる中、社内で行っていたPowerBIを用いたデータ分析の試みは、そのデータ量の多さにより限界を感じていました。そこで、日本オープンシステムズさん(以降、JOPS)に相談し、データベースの設計、データの流通や保存、データ変換(ETL)の最適化を提案してもらうことになりました。私達も計測されたビッグデータを扱う経験が少なかったこともあり、そもそもどういったデータがあるのか、どのように分析するか、それにはどういったツールが良いか、を試行錯誤しながら決めたいと思っていました。そこで、JOPSさんには複数のETLツール、複数のBIツールでデータを検証してもらい、私達はそれらの表示速度や使い勝手を含めてツールの選定を行いました。
【導入内容】データ分析基盤開発の柔軟なアプローチ
— 私共の取り組みついてはいかがだったでしょうか。
私達自身も、このデータをどう可視化・分析すればよいかの正解が明確になっていたわけではないので、いろいろとJOPSさんと一緒に検討しながら進めました。最終的には、ASTERIA WarpとBigQueryをデータ基盤とし、BIツールはTableauを選定しましたが、多くの選択肢からそれぞれのツールのメリット・デメリットを比較しながら本当に必要なものに決めることができたので、このやり方は結果的には効率的、効果的だったと思います。
特に、表示速度には(データを利用するニーズを持つ部署から)強い要望がありました。可能な限りBI画面側に分析処理の柔軟性をもたせる方針でしたが、それはダッシュボード表示速度とのトレードオフ関係があります。ですので、変更が少ないデータはBigQuery側で計算させ、それ以外はTableau側で計算させるなど、グラフの表示速度を検証しながら検討をすすめました。
こういったあたりは、「グラフでみると想定と違うので、少し直してみる」などアジャイル的な進め方ができたのでとてもやりやすかったです。
というのも、データ自体は毎秒、毎分など細かく取得できていたものの、これまでBIツールで確認することができていなかったので、どういった間隔や範囲でデータを分析したら良いかはあまり分かっていなかったからです。実際のデータを使用して試行錯誤することで初めて適切な分析の間隔や範囲が分かったり、分析ニーズを持つ部署の(工事のスペシャリストの)経験に基づいた意見に対してデータによる裏付けが取れたりもしました。
これもBigQueryからデータを常に柔軟に取り出せる状態にして検証できたからだと思っています。
【効果】Tableauによる直感的なデータ分析
— 取り組みの成果としてはいかがでしょうか
Tableauは使い勝手も良く、大量のデータも問題なく扱えていますし、ニーズ部署の要望にも応えることができました。Excelのように直感的に使える点も操作にあまり迷いが無く使いやすいと感じています。今後は、社内にある他のデータの活用にもTableauを使っていけたら良いと考えています。
【展望】ビッグデータの可視化と現場適用の進展
— 今後の展望などお聞かせください
今回の工事機器のビッグデータ可視化は一通り完了し、実際の工事中のデータを使ってシステムを運用しています。並行して他の現場へのこのシステムの展開も検討中です。
今回の試みでデータの可視化の知見が蓄積されたため、類似工事だけでなく、他の工種でもこのシステムを使用する見通しがたったと思っています。
加えて、今後は蓄積したデータの活用方法を考えていく予定です。現在は傾向管理として計画管理値との比較などモニタリング用に使用していますが、他の類似条件の現場での振り返りなどに、蓄積データを活用していこうと考えています。
他には、トラブルが発生したときのデータを分析することで、原因の検証などにも使用できると考えています。
実はこれまでに、リアルタイムモニタリングデータを取得している現場もありましたが、そのデータは現場で管理していることもあり、データの保管場所が社内で分散してしまっていることに解決策を見いだせていませんでした。それが今後はこのシステムによってデータが一元管理できるようになり、大きな一歩を踏み出せたかなと思っています。
— 本日はありがとうございました。
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