【社長ブログ】実感した新システムの威力
JOPS社長ブログ
cooperated by several associates
第3話 実現した「食と栄養」セミナー・・・「You are what you eat.」再登場 (3回連載)
第1回 実感した新システムの威力
昨年 11 月 15 日の午後、JOPS社内では、北陸地域にある 9 つの大学等の教育機関宛てに、当社の課題に関する協力を打診するための会議が行われていました。
経営企画部長 「では、皆さん、JOPS社員向けに「食と健康」に関するセミナーを実施して欲しい、という内容で発信します。一応、予算は仮の数字との注釈付きで○万円と入れておきます。よろしいですか。」
全員 「異議無し」
経営企画部長 「よし、行け!」(ボタンを押す)
社長 「きっとどこかが手を挙げてくれるはずだ。」
その後、ほかのテーマについて 10 分ほど打ち合わせた後、会議は終わりました。
遡ること半年前の昨年 6 月上旬、JOPSは約 2 年間にわたって地元の富山大学、富山県立大学と共同で企画・開発してきた産学連携クロスオーバーシステム Ocket を運用開始しました。産学連携は第 2 次安倍政権が推進に向けて大きく舵を切った政策のひとつで、大学等教育機関は、学内組織の強化、企業との連携会議体の活用、各種イベントの開催、ウェブサイトによる紹介や勧誘、等々によりかなりの成果を上げていましたが、さらなる推進のための活動を継続中でした。
そういう背景の中で JOPS と 2 大学は「産学連携を身近なものにする」というコンセプトで、企業からのニーズ発信に対して、大学が関心表明し、その後個別に面談・契約へと進むためのシステムをデジタルで構築したのです。というのも、それまでの産学連携推進は大学からのシーズ発信が大部分で、企業がニーズ発信するのは一部の研究熱心な企業に限られているという状況であり、大部分の企業にとっては、大学は雲の上の存在で近寄りがたいという認識が強かったからです。

Ocketの開発風景
SNS に見られるようなデジタルコミュニケーションの「心理的ハードルの低さ」、「多数大学に同時発信」などの特長を核にして「発信内容は教育機関だけに届き、他企業からは閲覧できない」、「当初は匿名発信で、案件に関心を示した大学のみに企業名を開示し、チャットで案件内容についての簡易な質疑が可能」などの機能も加え、従来の産学連携にはなかったDXの典型とも言えるシステムがスタートしたわけです。

Ocketフロー図
しかし、そう簡単にはシステムを企業に認知してもらえず、普及させるための試行錯誤を繰り返していました。何とか案件が出始めた頃、「我々自身も案件を発信してみて、システムが期待するような効果を出してくれるか試してみよう」、「産学連携を身近なものに、というコンセプトにふさわしいテーマを第 1 号案件にしよう」という意見が出てきました。
それならば、ということで、これまで時々実施された社長と一般社員のランチミーティングでよく取り上げてきた、「You are what you eat. ・・・ みんな、しっかりとした食生活している?」という話題に通じるようなセミナーをしてもらおう、健康経営の一環だ、と議論が進み、人事総務部が具体的な提案書を書き上げ、「食と健康に関する社員向けセミナー」に協力募集をしてみることが決まりました。
会議が終わって皆が自席に戻り、1 時間ほどして、メンバーの一人がシステムにログインしてみたところ、なんと「関心あり 1」と表示されているではありませんか。直ちに関係者のチャットでそれが報告され、社内ではどよめきが走りました。「え、もう出た?本当か?こんなに早いなんて想像以上だ」、「どこからか?」、「県外です。J 大学からです」、「おぉ~県外か。これは Ocket ならではだなぁ~」と感嘆のやりとりがしばし続きました。
(第2回に続きます)